INTERVIEW

企業インタビュー

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小さな子どもがいても自分の時間を諦めない。防府市の古民家に誕生した、託児付き大人向け習い事スペース Tsunagu no Wa の挑戦

Tsunagu no Wa

防府市の閑静な住宅街にある古民家。看護師資格を持ち、3児のママでもある代表が立ち上げた、託児付き大人向け習い事スペース Tsunagu no Wa(つなぐのわ)です。

小さな子どもがいても、ママが自分のための時間やお金を我慢しなくていい環境を作りたい。行政の手を借りるボランティアではなく、あえてビジネスとして自立する道を歩み始めた代表の熱い想いを伺いました。

Tsunagu no Wa 玄関 Tsunagu no Wa 外観

家事は自分の時間じゃない ── ワンオペ育児の限界から生まれた場所

── まずは創業のきっかけを教えてください。

北住さん: 1人目と2人目の子育て時代、夫が単身赴任で完全なワンオペ育児でした。当時は必死すぎて、自分の時間がないことにすら気づいていませんでした。

変化があったのは、3人目の子どもが幼稚園に入った時です。ママ友から自分の時間は何をしているのかと聞かれ、答えることができない自分にハッと気づきました。自由な時間ができたと思っても、洗濯物を畳んだり、食器を片付けたり、結局すべて家事なんですよね。それは本来の自分の時間とは違います。

世のお母さんたちも、気づかないうちに我慢をしています。孤独に育児をして自分を見失っていた過去の私が、あの頃絶対に欲しかった場所を作ろうと決意したのが最初のきっかけです。

ママたちの談笑風景

抱っこ紐で講座をした悔しさと、資格を活かせないママへの想い

── お母さんたちが講師として活躍する場所でもありますね。

北住さん: 2人目の出産後にいくつか資格を取ったんです。物理的に講座を開こうとしても場所がないし、子どもの預け先もない。だから子どもを抱っこ紐で抱えたまま営業に回り、必死に講座をやったのですが、本当にしんどくて諦めてしまったんです。

その後、PTAの執行部に入って多くのお母さんと過ごす中で、書道や保育士、ラッピングなど素晴らしい資格や技術があるのに、子どもが小さいといった環境を理由に自分の可能性を諦めている方が多いことに気づきました。

昔の私と全く同じ状況だと思いました。だったら、私が皆の活躍できる場所を作ればいいと考えたんです。お母さんの代わりに私が集客や予約、精算を引き受け、レッスン中はお子さんをお預かりする。誰でも低リスクでプロとしてのスタートラインに立てる、伴走プラットフォームでありたいと思っています。

独立したキッズルーム

なぜ行政のようなワンコイン事業ではないのか

── 一番葛藤したポイントはどこですか?

北住さん: やっぱり価格設定です。行政が主催する子育て講座は無料や安価なものが多いですが、私たちはビジネスとして運営しているため、それなりの料金になります。

本当は安くしてあげたい。でも、子どもの安全を最優先に考え、認可外保育施設の基準に則った託児人員を貫くことに決めました。ここは絶対に削れない安全コストです。

また、子ども連れで参加できる習い事によくある、結局子どもが気になって不完全燃焼で終わってしまう状況を防ぐため、空間の使い方も工夫しています。和室と洋室のリビングが繋がった広々としたレッスンルームと、独立した洋室のキッズルームでお母さんとお子さんの空間を完全に切り離すことで、1時間だけでも100%自分のやりたいことに没頭できる安心のクオリティを保障します。関わってくれる講師やスタッフの雇用とキャリアを持続的に守るためにも、私たちは責任ある事業としてやり切る覚悟を決めました。

ヨガレッスン風景

子どもが足かせにならない社会へ。未来へつなぐ3つの輪

── 北住さんが見据える未来の景色を教えてください。

北住さん: 以前、ある会議で子ども連れでの参加を断られ、代わりに委任状を出すよう求められた時、子どもが足かせのように思えてモヤモヤした経験があります。子どもがいることが、何かを諦める理由になってほしくないんです。

だからこそ、この場所はママのリフレッシュ、講師の育成、スタッフの隙間時間就労という3つの柱を繋ぐ輪として回していきたい。案内係ののわくん(クマ)、つながりのゆにちゃん(ウサギ)、チャレンジのりのるん(リス)という3匹のマスコットキャラクターと共に、お互いの役割を支え合っています。

今は小さな一歩ですが、将来的にはお父さん、おじいちゃんやおばあちゃんまで、家族みんなを包摂できる場所にしていきたいです。

今日どこに行こうかなと迷った時、住宅街の古民家の扉を開ければ誰かが待っている。ただいまと安心して帰ってこれるような、誰もが心を許せる地域の温かい居場所へと、この輪をじっくり育てていきます。

のわくん ゆにちゃん りのるん

まずは月1回のワンコイン開放日「Wa time」へ

── どのようなメニューがあり、初めての方はどう参加すればいいでしょうか?

北住さん: 現在は、私が主催となって様々な講師の先生をお招きするレッスンと、場所をお貸しするレンタルスペースの2本立てです。親子向けのワークショップやコミュニティで集まる時などには、利用しやすいレンタル料金も設けています。

また、まずはTsunagu no Waがどんな場所かを知ってもらったり、気軽に過ごしてもらえるように、月1回の開放日として「Wa time」という企画を始めました。午前中の2時間半、500円のワンコインでお子さん連れで自由に古民家を使いながら、ただおしゃべりをして過ごせる日です。ゲストを招いてテーマに沿っておしゃべりをする企画も始まりました。ちょっと家から出て息抜きがしたいなと思った時の、最初の気軽な入り口として活用していただけたら嬉しいです。

ワークショップ
Tsunagu no Wa ロゴ

【Tsunagu no Wa(つなぐのわ)からのお知らせ】

Tsunagu no Waでは、レッスンに参加したい方、ご自身のスキルを活かして講座を開きたい講師の方、隙間時間でサポートしてくださるキッズスタッフを募集しています。

まずは、月1回開催されているお子さま連れ歓迎のワンコイン自由開放日「Wa time」へ、ふらっと遊びにきてみませんか?