「戦わず勝つのが兵法なり」が市場戦略で有効な理由
~CONNECT22ミニセミナー 競争に勝つ!よりも競争しない!ニッチ市場戦略 まとめ~
コネクト22・情報発信担当の岡村です。
つい先日まで「寒い寒い」と言っていましたが、卒業式、入学式といったイベントに春の訪れを実感します。
そして、事業者様の中には、先日まで確定申告で慌ただしかった方もいらっしゃるかもしれません。
3/22(月)に、3月最後のミニセミナーが開催されました。
前回1月に開催したミニセミナーも好評だった㈱ロール・代表取締役の大下氏を講師にお迎えし、前回同様対話形式で行われました。
開催前に資料を拝見したのですが、ト書きに「武田信玄」と記載されていたページがあり、歴史が苦手な私は、「信玄餅」と「風林火山」しか思い浮かばなかったので一体どんな話が出るのだろうかと気になっていました。
その「武田信玄」と今回のセミナーの関連性は?
セミナー中に出た謎の単語「ZZEY」とは?
印象に残ったことをいくつかご紹介していきます。
【当日の様子です。ご参加いただいた方もメモを取りながら真剣に聞いていらっしゃいました。】
ブラット・ピット主演の「マネーボール」という映画をご存じでしょうか。
財政状況の厳しい弱小球団が、周囲の批判を受けながらも、独自の統計学理論を用いて強いチームになっていくという実話を基にしたお話です。
ブラット・ピットは、弱小球団のゼネラルマネージャー役で出演しています。
野球における選手成績や試合の結果などのデータを統計学的に分析し、チーム経営や戦略に役立てる手法や考え方『セイバーメトリクス』が題材となった映画ですが、野球と、野球業界と関係のなかった統計学のかけ合わせが現代の強みの性質の大きなヒントとなっていると語られました。
この今までにないかけ合わせは、皆さんの知っている会社でも行われています。
とある新聞記事にて世界の時価総額がGDPを超えたとして、時価総額が増えたアメリカ企業のリストが掲載されていました。
その企業を例に、解説していただきました。
❖アップル社 携帯電話×パソコン
❖アマゾン 買い物×インターネット
❖テスラ 車×インターネット
❖アルファベット 検索×広告(検索×投資)
❖Facebook 人間関係×広告
このように、異なる組み合わせによって成長している企業ではないかとお話されていました。
21世紀の強みはこの「組み合わせ型」が主流になっていくかもしれません。
先程も例でご紹介した野球 × 統計学 も異なるものの組み合わせです。
既存事業 × 既存事業以外の何か
を組み合わせることで、独自の強みを作ることができます。
何を組み合わせるかを考えるために、ご自身の棚卸をしてみましょう。
そうすることで、独自の何かが生まれるかもしれません。
そして、その独自の何かがご自身の事業の強みとなり、誰かが欲しいと思っているものになるでしょう。
セミナー開始時、大下先生よりこのセミナーのポイントは2つ、と紹介がありました。
1つは先程ご紹介した『強みの性質』、もう1つは『失敗との付き合い方』です。
前回のセミナーでもお話のあった「業態展開の4原則」の中の、成功確率1/3について、今回はより深くお話いただきました。
成功確率1/3ということは、何かを始めるときに3つのうちの2つは失敗し、1つは成功する可能性があるということです。
なので、物事をはじめるときは、3つ同時にはじめることを勧めています。
ここで謎の単語
「ZZEY」が出てくるのですが、何の略語か分かりますか?
Z Z E Y
ぜん ぜん ええ よ
致命傷にならない傷は「全然いい」、失敗しても、致命傷にならない傷にとどめておくことが大切です。
リスクばかり回避していては、新しい事に何もチャレンジできなくなってしまいます。
3つ何かを始めると、2つは失敗してしまう可能性があるからです。
なので、致命傷になるほどお金をかけないことが重要です。
失敗してしまうことが当然あることと捉え、ただの失敗で終わらすのではなく、失敗してしまった原因を振り返り、
分析することが大切だと言っておられました。
そうすることで、その失敗は、お金では買えない価値になるのです。
前回のセミナーでも話がありましたが、今や100年に1度の危機が4-5年に1度の頻度で起きています。
そのため、お金をかけるなら5年で回収できるような投資計画を立てておくと良いこと、投資する際に、その投資したものは現金化できるかを考えること、そして、絶対に失敗しない投資は「自己投資」であるとも言われていました。
さて、「武田信玄」と聞き、どんなイメージが浮かびますか?
好きな戦国武将ランキングの上位には必ず入っており、優れた政治家で軍略家というイメージが強い方も多いでしょう。
武田信玄は、「孫子の兵法」を愛読していたと言われています。
その、孫子の兵法の一節に、下記の言葉があります。
百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり
戦わずして人の兵を屈するは、善の善なるものなり
連戦連勝したとしても、争えば血は流れ、疲弊も損害も大きなものとなります。
もしかすると、101戦目では負けてしまうかもしれません。
勝っても負けても、争いは双方に損害を与えるものなのです。
戦わずして勝つためには、敵がいない場所を見つけることが有効であり、そのためには状況分析が必要です。
事業に置き換えると、ご自身の事業を客観的に見ること、同業他社の事例を調べてみることではないでしょうか。
そして、状況分析をする上で必要なポイントとして、10年前に比べ事業計画などの重要性が低下してきていることも指摘されていました。
前回のセミナーでもご説明がありましたが、今や、100年に1度の大災害が4-5年に1度起きています。
このような大きな事が起きてしまうと、立てた計画も数年後には使えなくなってしまいます。
戦略や計画より、生き残る状況の方が重要となってきます。
景気やライバルに左右されない、何が起きてもどうにでも動ける状況を確保し守りを固めること、こうしたことを意識していかなければならないのです。
「大下先生のお話に大変感銘を受けました」
と、後日改めて来所された方もいらっしゃいました。
今回のセミナーも大変勉強になるお話ばかりで、2時間があっと言う間に過ぎていきました。
大下先生の在籍されている『山口県よろず支援拠点』では毎月、出張相談会が開催され、
防府市の相談会はコネクト22で行われます。
出張相談会へのご参加を希望される際は、
山口県よろず支援拠点(電話083-902-5959)
もしくはコネクト22(電話 0835-25-2229)までお問合せください。
セミナーにご参加下さった皆様、講師の大下先生、ありがとうございました。
また、経営に関する相談を受け付けています。是非お気軽にお越しください!
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