キッチンカーで開業したい方が知っておきたいこと ≪前編≫メリット・デメリットを知ろう
コネクト22・情報発信担当の岡村です。
ここ数年まったく足を運ばなくなりましたが、とあるバンドのファンだった私は、
県外のフェスに出向き、イベントを楽しんでいました。
毎年、イベント時期が楽しみだったことを思い出しました。
会場に行くと、大してお腹も空いていないのにキッチンカーのお店に立ち寄り、
ハンバーガーやポテト、ドリンクを購入していました。
イベント会場=キッチンカーが連想されるくらい、当時は大変お世話になりました。
今はイベント関係なく、
山口県の街中でも、多くのキッチンカーを見かけるようになりましたね。
(このような団体もあります ➡ 山口グルメケータリング協同組合)
コロナ禍で苦境に立たされる飲食店が増えてきている中で、
移動しながら販売するキッチンカー事業は、注目を集めていると言われています。
コネクト22に来所される方の中にも、
第2創業でキッチンカー事業を検討されている方や、
地域を盛り上げるためにキッチンカー事業で何かしたいとお考えの方などがいらっしゃいます。
私自身も、
「岡村さん、キッチンカーについてのおもしろそうなオンラインセミナーがあるよ」
といくつか教えていただき、参加したこともあります。
そこで、
前編、中編、後編と分けて、
キッチンカーで開業するために知っておきたいことのポイントをご紹介していきます。
≪前編≫ ※ココ メリット・デメリットを知ろう
●キッチンカーについて
●なぜ今、キッチンカーの需要が増えているのか
●キッチンカー事業のメリットは?
●キッチンカー事業のデメリットは?
●キッチンカー事業のメリットは?
≪中編≫ キッチンカーで開業するための準備
≪後編≫ キッチンカーで成功するためのメニュー選び
キッチンカーの色々を解説する前に、まずはキッチンカーについて簡単にご説明します。
【キッチンカーのイメージ写真です。防府市内でも平日に見かけるようになりました。】
日本でキッチンカーの人気が出始めたのは2010年代初頭とされています。
ラーメンやおでんを連想させる「屋台」という呼び方から、「キッチンカー」という名称が広まったことと、
全国的に野外フェスが増えたことで需要が高まったとされています。
「フードトラック」「ケータリングカー」「ケータリングトラック」などとも呼ばれています。
2011年の東日本大震災の復興支援でもキッチンカーは注目を集め、被災地でも大活躍しました。
2020年、新型コロナウイルス感染症の拡大により、3密を避けたテイクアウトのニーズが拡大しました。
防府市内でも、『すごいぞ!防府のテイクアウト』という取り組みが行われましたね。
そして、移動しながらテイクアウト販売を行うキッチンカーも、
感染リスクを軽減しつつ美味しい料理を購入できる店として注目を集めています。
固定店舗と同様に、「その場で調理し、できたてを提供できること」も最大の魅力です。
キッチンカー事業の需要が高まったことから、
新規参入者に対するマッチング支援を行うサービス、経営コンサルティング事業を行う企業も増加し、
食品メーカーの中には、
キッチンカーの貸し出しや食材の提供、キャッシュレス決済サポートなどプラットフォーマーとしての参入を
表明している企業もあります。
(ハウス食品グループ本社株式会社 HP)
飲食店の企業支援策や地域活性化策の一環として支援している市町もあり、
福井県勝山市では、キッチンカーの開業に対し最大500万円の補助制度が発表されました。
(福井県勝山市 HP ※10/15(金)まで追加募集が出ていました)
このような施策があることで、以前に比べ、新規参入しやすくなってきていることも
理由のひとつにあるかもしれません。
キッチンカー事業のメリットとしてよく挙げられているのは以下の2つです。
・固定店舗に比べ、低コストでの開業・運営が可能
・状況に応じて出店場所を選べる
・固定店舗に比べ、低コストでの開業・運営が可能
キッチンカーの場合、店舗が必要ない分、開業資金は固定店舗よりは少ないとされています。
固定店舗の開業資金が、厨房機器費や内装費、保証金など合わせて
平均500万円~1,000万円と言われています。
店舗の状況によっては、水道やガス工事などが必要な場合もあり、更に費用がかかることもあります。
しかし、キッチンカーなら約200万~500万円ほどで開業できるようです。
また、固定店舗の場合は、毎月家賃を支払わなければなりません。
キッチンカーの場合は、かかったとしても駐車場代程度の場合もあります。
さらに、少人数で運営できるため、人件費は最小限で済みます。
また開業にかかる準備期間も、固定店舗の場合は1年以上かかることもありますが、
キッチンカーであれば、最短で1~3ヶ月で始められる方もいるようです。
・状況に応じて出店場所を選べる
「お客さんに来てもらう」ことが大前提な固定店舗とは対照的に、
キッチンカーは「お客さんが集まる場所へ移動して営業する」スタイルのため、
曜日ごとに集客が見込める場所に移動して販売を行うことが可能です。
出店場所が1ヵ所に縛られないため、人が集まらない、売上が上がらない場合は、
別の場所に移動してみるなど、営業場所を自分で変えることができます。
以前参加したオンラインセミナーでも、デメリットについてのお話がありました。
いいことばかりではないため、デメリットも把握しておくことが重要です。
出店場所の確保、選定
キッチンカー事業の最大のデメリットと言えば、出店場所の確保が困難であることです。
人が多く集まる場所は、すでに別のキッチンカーが占領している可能性が高く、
他の場所を探さなければいけません。
他のキッチンカーがいない場所は、人通りが少なく、売れにくい場所でもあります。
また、無断で出店することができないため、
企業やイベント会場に自ら営業し、場所を譲ってもらう必要があります。
交渉事が苦手、営業が苦手、という方にはハードルの高い仕事かもしれません。
許可取りを忘れてはいけない
キッチンカーで移動販売を行う場合、自治体をまたぐ際に許可を取り直さなければいけないことがあります。キッチンカーは「食品営業自動車」に分類され、この営業許可は各自治体の保健所でおこなわれます。
そのため、移動するたびに許可取りをしなければならないのです。
許可を取るためにかかる費用は1~2万ほど、書類提出などの手間もかかります。
お客様の信頼を得るのが難しい
キッチンカーは固定店舗に比べると、固定客がつきにくいと言われています。
なぜでしょう?
初めて見たキッチンカーで「買ってみようかな」と即購入するお客様は少なく、
ほとんどの方は一度通りかかる、遠くから様子を見る、SNSなどで情報を検索するなどを行います。
SNSでの定期的な情報発信、お客様からの口コミ、
何曜日の何時に行けばあのお店がある、などを「安心」を積み重ねることで信頼感が生まれます。
ですが、キッチンカーは出店場所の都合などで、毎回同じ曜日・時間に出店できるとは限りません。
今回は、
キッチンカー事業のメリット・デメリットを簡単にまとめました。
次回、中編では、 キッチンカー事業の準備について解説していきます。
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