センター長コラム/「≪注目!インボイス制度セミナー≫ 消費税仕入税額控除の入門編」感想
2019年10月、消費税率の引上げ・軽減税率制度がスタートした際、
私の勤務先の近くの税務署の方から
「軽減税率制度よりもインボイス(適格請求書)保存方式に関わる
問い合わせの方が多いですよ。」と聞いた記憶があります。
その時私は、消費税の免税事業者の方々は、近い将来、
皆課税事業者にならなければならないのだ、という
誤った認識をしてしまいました。
インボイス制度とは、消費税の納税計算をする時に用いる
「仕入税額控除」に関する新たな制度で、
消費税の正確な税額等を伝える書類の
「適格請求書」の保存が要件となります。
「適格請求書」を発行出来るのは「課税事業者」のみで、
「免税事業者」は発行出来ません。
今年になって、インボイスの登録申請書の受付が始まるということで、
耳にすることが多くなったこの方式ですが、
先日、地元の税理士の先生をお訪ねした際に
「必要性のある事業者の方がこの方式に登録されたら良いのですよ。」
と教わりました。
その事業者のお客様が、現在も将来も、
個人消費者に限定できるような業種の方(例えば理美容業等)は、
特に登録の必要は無く、今後も免税事業者のままで良い訳です。
丁度その頃、幣所で開催するミニセミナーのテーマを探していた私は、
インボイスを解説する内容が、
話題性に富みタイミング的にも悪くないと判断し、
平素当所で大変お世話になっている税理士の住江忠彦先生にご無理を言ってセミナー講師をお願いし、
このセミナーを開催することとしました。
(住江先生ご快諾、有難うございました。)
ここでご紹介したいのは、
当日のセミナーの中で、熱心な2名の受講者の方々から質問もあり、
実際に利用される方も多いと思われる、簡易課税制度とインボイスについてです。
【簡易課税制度について】
なるほど、簡易課税制度は、個々に仕入税額控除額
(課税売上から課税仕入れに関する消費税を控除することにより算出した金額)
を計算する手間が省け、とても便利な制度なのです。
現状、免税事業者の方でも、
将来的にインボイス保存方式へ移行の必要性を感じられる方もおられると思います。
法人などの課税事業者との取引が見込まれる方や、
今後、継続的に仕入を増やす必要のある方などです。
(免税事業者のままでは、仕入増等支払超過消費税の還付を受ける事が出来ません。)
そのような方は、登録申請期限までに、まずは簡易課税事業者となり、
そのままインボイス方式に登録する、という順法が考えられます。
その場合、インボイス方式のスタートが令和5年10月からですから、
令和4年12月31日までに簡易課税事業者となることが効果的なようです。
但し、スタートまで少々時間的猶予がありますので、前述の順法やタイミング等、
今後変わって来る可能性もあると思われます。
いずれにしましても、免税事業者の方は現在と寸分先のみを見て、
登録申請を安易に見送るのでは無く、
今後の事業計画や将来を十分シュミレーションして、
令和5年3月31日までに、インボイス方式に登録するかどうかをじっくり検討することが重要である、
ということです。
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