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防府市中小企業サポートセンターCONNECT22(コネクト22)

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センター長コラム/「持続化補助金セミナー」感想

コネクト22・センター長の武波です。

 

 

㈱原工務店さんが4月14日にオープンされたコワーキングスペース「もっくのもり」をお借りして
当センター主催の「持続化補助金セミナー」を開催しました。
主催者として臨席しましたので内容を報告させていただきます。

 

今回講師をお願いした川北 知加先生は一昨年4月県内で初の女性中小企業診断士となられ、
経営者の方に寄り添い伴走型支援を行うことをモットーとしておられます。

 

セミナーでは、下記のポイントを詳しく解説されていたので、項目ごとに詳しく紹介します。


●補助金の基礎知識について

 

補助金を申請する際は、下記のポイントに気を付けることが重要であると解説い ただきました。

・補助金の目的
・趣旨を確認し、合う補助金に応募すること
・必ずしも、事業の全額が補助されるわけではないこと
・補助の有無や金額については審査があり、原則後払いであることから、資金繰りに気を付ける  

 

現状、交付決定から補助金の受取まではかなりの時間を要しているそうです。
今回の「持続化補助金」の他に主な補助金として「ものづくり補助金」、
今話題の「事業再構築補助金」についても説明下さいました。

 

その中で持続化補助金は、小規模事業者に特化した小ぶりな補助金であり、
補助金額面より自己負担額が少額で済む、事業計画書枚数も少なくて済む、という風に
他の2つの補助金と対比しながらその使いやすさを分かり易く説明されました。

 

 

●持続化補助金の制度概要について

 

「一般型」と「低感染リスク型」の2種類がありますが、
前者は
地道な販路開拓に取り組み1年程度で増収に繋がる事業であること、
後者は
「対人接触機会の減少」「事業継続」「新たなビジネス」の3つのポイントを満たさないといけないので
ハードルは高いけれど、逆に言うと、
この3つのポイントがクリア出来ていれば、
採択の可能性も上がる制度だそうです。

 

ここでも補助率、補助額上限、申請方法等、型の違いを分かり易く説明下さいました。

私も「一般型」において昨年以降の創業者は上限が100万円迄拡大されること等新たに確認でき、
相談者の中にも該当者の方がおられますので今後周知して行こうと思いました。

 

一方、「低感染リスク型」は感染防止対策費が別枠であった昨年度のコロナ特別型に取って代ったものですが、
今回はそれが補助額上限の中に含まれ一本化し、
業種別ガイドラインに照らし合わせて申請しないと否認される可能性があることなど
私が失念していたことを再認識できました。

 

更に対象となる経費は「機械装置等費」「広報費」「外注費」の3つの需要が多いとのことで、
実際私が申請のお手伝いをした案件の経費もそうでした。
ここで小規模事業者等に該当する業種別従業員数も確認しましたが、
私も以前申請準備を進めながら中小企業者と小規模事業者を混同し、
該当業種の従業員数を誤認していたことに気が付いた苦い経験が思い起こされました。
同じ失敗は繰り返さないようにしたいものです。

 

 

●持続化補助金採択状況等について

 

昨年からの持続化補助金採択状況等についてもお話しがありました。
ここは、近時補助金の種類が増加しており、
今後リピート申請需要も増えてくると思いますので
先生が作られたマトリックス表を基に詳しくお伝えします。

 

一般型は、1回目は9割超の高採択率でしたが2回目以降応募者が急増し、
競争が激しくなり採択率は確実に減少して行きました。

 

低感染リスク型のリピート申請は基本的に可能ですが、
一般型採択後10ヶ月以上時間を空けて申請する必要があります。
上記マトリックス左端の「公募回」から
右端の低感染リスク型の申請可能回はそのタイムラグを示している訳です。

 

 

 

既に終了したコロナ特別対応型は、1、2回目は高採択率でしたが、
3回目以降急落し4回目は採択率3割を切りましたが、
5回目は4割弱に回復しております。

 

コロナ特別対応型採択者でも10ヶ月以上空けば一般型で申請可能ですが、
上記マトリックスにあるように低感染リスク型のリピート申請は残念ながら不可となります。

 

 

 

●採択されやすい申請書の書き方について

 

皆さんが気になる申請書の書き方は、
下記のポイントに気を付けることが重要であると解説いただきました。

 

・なぜこの取り組みが必要か一貫性をもって具体的に説明する

・補助対象経費として計上する取り組みは漏れなく説明する

・長文は避け絵や写真、グラフを用いて視覚的にわかりやすく強調したいところは太

・字や下線、赤字等で目立たせる

・(公募要領等にある)審査ポイントを意識して書く

 

審査員が理解しやすいように、ストーリを組み立て説明していくという手法があります。
下記はその代表的な流れです。

 

 創 業~いつどこでどんな理由で創業したのか、どんな強みを形成してきたのか➡

 現 状~規模、商品群、客層、収支、市場動向、消費者ニーズ➡

 目指すべき姿~経営目標 顧客満足度 社会貢献度 知名度向上➡

 今後のプラン~現状と目指すべき姿のギャップを埋めるためにどうするのか

 

また自社の分析についての記入ポイントは以下の通りです。

 

SWOT分析をベースに

→自社の強みを把握し

→その強みを活用して

→市場のニーズとマッチする機会を捉え

→弱みを克服する。

 

この論理サイクルは中小企業診断士講習でも繰返し学習する考え方で、
本補助金の加点審査項目に加えられているそうです。

 

又、補助事業計画書に財務数値を組み込むことは、
必須で3年~5年計画で列記する目標売上高は、
単に単価×数量と考えがちですが、
数量に当たる顧客数は既存顧客数に補助事業の新たな取り組みによる
新規顧客数も加えて計算するとの説明があり、
そのようにすると文と数字の整合性が高まり計画の説得力も増すのだと思いました。


セミナー内容の報告は以上です。

 

今回出席いただいた7名の皆さんは補助金の申請を考えておられる方で、
非常に熱心に聴講いただき、
先生から受講特典として持続化補助金一般型事業計画書のサンプル事例がプレゼントされました。
(先生からこのサンプルを用いて事例の掘り下げた説明もございました。)

これは12ページに及ぶ力作で
計画書の全命題項目の記入例と共に各記入ポイントが赤字で的確に分かり易く記されており、
参加いただいた皆様方には嬉しいタイムリーなプレゼントになったのではないかと思います。

 

川北先生、受講いただいた皆様方、そして「もっくのもり」のスタッフの方々
どうも有難うございました。

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